ロディの秘話
――家を出たのは12歳の頃…だったと思う。 「ふえー、ここがフィーゼ島かぁ…」 平和そうな島民たちの顔をキョロキョロと眺めつつ、ロディは少しだけ懐かしい気分になっていた。 ロディの生まれ故郷は大陸の中心部に位置する田舎町。 拠点としては重要な位置にあるからと、戦争が起こるたびに一番被害を受けている町だった。 どれだけ畑を耕そうと、一生懸命に働こうと…結局は歴史の荒波にもまれてしまう。 他の地域からは『砂の都』とか大層な名前をつけられていたけど、ロディや町に住む者たちにとっては大迷惑なだけだった。 何度も再生を進めた。 だけど、望みはいつも儚く消えてしまう。 そんな生活に嫌気が差して、ロディは世界を旅する冒険者になった。 そうして、大陸を渡り歩き、今やっと南の島フィーゼ島にたどり着いたのだ。 ちなみに大陸では暫く前から大きな戦争が起こっていて、今はどうやら終戦に向かってはいるものの、それでも危険な場所になっている。だからこそ、戦争とは無縁のこの島にやってきたのだ。 話を戻すと、彼はフィーゼ島の雰囲気が一瞬自分の田舎町と似ている気がしたのだ。 勿論、ここには焦りや悲しみは存在しない。 ただ一生懸命に笑い、皆幸せに暮らしている。 ――…あの町も今こうやって笑いあっている人間はいるだろうか? 脳裏によぎった町の人たち。 家族は無事だとこの前電報がきていたが、それでも心の奥では不安なものだった。 「…でもま、やっぱ活気が全然違うかな!」 大きな独り言をもらしながら、ロディは笑う。 あの町で目指していたのはこういう雰囲気。 誰もが危機感をもつことなく、明るく笑いあう世界。 世界を色々旅してきたが、ここまで気持ちのいい場所は久しぶりだった。 ――いつか故郷に帰るときには、この島の話をたくさんしたいな。 ロディはぐっと大きく背伸びをすると、しばらくこの島に滞在することに決めた。 これから彼に起こるのは大切な女性との出会い。 そして…まだ彼が経験したことの無い、小さな花咲く経験…。 |
ごめんなさいー!! ぎゃー!! なんだかとても短いですが(ほろり) でも、別にロディくんが嫌いなわけではないですよ!! むしろ、彼はどこにでもいそうな感じがしてすきなんですよ…っ!!(笑) そのため、台詞回しとかにいつも頭を悩まされるわけですがね…っ!!(ぉ) |
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