アシュラの秘話

――あの欠片が埋まってしまったら…。


――あの月が満ちてしまったら…。


――どうか愛する人よ、逃げてください。




アシュラは汗だくになりながら、起き上がった。
今は深夜3時。
うっすらと空気に靄がかかり、独特な雰囲気の庭はより一層幻想的な形を作り上げている。

…夢を見た。

アシュラは深い溜息を吐きながら、額に溢れ出ている汗を拭う。

母親の嘆き声が耳元でずっと聴こえていた。
その声は悲しい物語を子守唄のように口ずさみながら、そうして死にたいと幾度となく繰り返す。
べっとりと手に温い感触が走って、目を落とせばそれは紅の海。

――この呪われた私たちは消えていくのが運命なのかもしれない。

母親の言葉が脳裏を走り、強烈な電波信号のようにアシュラを襲う。


アシュラの一族は和国で有名な鬼の一族だった。
昔和国に住んでいた鬼たちが人を食べるため、それを狩り、人間たちに平穏をもたらした一族。
だが彼らは鬼を殺しすぎた。
彼らが食事として人を殺めるという理由とは別に、殺戮を楽しむようになって…。
だから呪われた。
胎からの中に鬼が住み、自分の意思とは関係なく人を食す。
…それも、愛する一番の人間を、だ。

一族者同士で恋愛をしても、平気だった。
だが、里の者たちとは…?

愛せば愛するほど、彼らに平穏はこなかった。
愛が強ければ強いほど、その恋人を欲し、首を折り、血を飲み干し、肉を貪り、骨を舐めたくなるのだから。

それは満月がやってくるときに必ず起こる。


鬼の一族の者たちはその為、里におりることを止めた。
一族の者同士で結婚を繰り返そうと…。

それはきっと滅びへの道…。




――だからお前を愛せない。
俺はお前を好きにならない。
俺に近づくな、俺に関わるな。
もし…少しでもお前を愛してしまったら…きっと俺は止まらない。

そうして、俺はお前を殺したくなるだろう。
獣のようにお前を食べたくなるだろう。

だから…俺に笑いかけるな。

お願いだから…。


お前を愛せない。
それが―――俺の呪いだ。
アシュラくんのお話でしたー!
ゲームでも語りましたが、鬼の一族の呪いです。
ちなみにアシュラくんのお母さんはアシュラくんのパパをばりばりと食べました。
そして嘆き、苦しみ、自ら死を選びます。

アシュラくんはそれもみていました…。
だからゲーム序盤、主人公に近づくなオーラを出していたのです…。

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