レイの秘話
『また、君に…私は出会ってしまう。…私は一体、何体の君に巡り会うんだろう?』 ――いつものように占い屋の店を開業する。 俺の日課は昼過ぎから始まる。 ――元々、俺自体朝は強い方ではないし…。お客も滅多に来ないから気にしなくていい。 それに…金儲けの為にやっているわけじゃない。 ――自分の予知能力に気づいたのはいつだっただろう…。 レイはふっと顔をあげて、植木鉢のサボテンに極少量の水をやった。 日課は平凡なことから始まる。 朝(といっても昼過ぎ)に起きて、顔を洗って。サボテンにやらなくてもいい位の水をやって。悠々と狭い水槽の中を泳ぎまわる金魚に餌をやって。 ――そういえば、こいつ去年の夏祭りに夜店でとってきたやつだっけ。 長生きしないと思っていたが、ちゃんと世話をすれば案外生きる。 レイは少しだけ微笑んで、テレビをつけようと思った。電源を入れようとしてリモコンに手を伸ばした瞬間、珍しく開けていた窓から外の音が漏れる。大きなトラックが過ぎた音だ。 低いエンジン音が響いて、黒い排気ガスの後が見える。 トラックは丁度レイの家の隣で止まった。 ――引越しトラック?あぁ、そういや…隣、新築が立っていたっけ。…へぇ、ずっと売れなかったけど、やっと買い手が見つかったか。 「玲一さん、ちょっと出てー!」 洗濯機から目が離せなくなっている母の声が階段下から聞こえた。 トラックが停止してから2時間くらい経ったときだ。 チャイムが耳煩く、母親の声に急かされながら、レイは玄関先へ向かう。 「初めまして。今度隣に引っ越してきた―――…」 そこには三人立っていて、仲の良さそうな夫婦と高校生ぐらいの女の子の組み合わせだった。 夫の男が何かレイに話をしていたが、レイは上の空で彼女に魅入っていた。 可愛らしい少女で、おっとりしているように見えたが、その瞳の奥の光はとても強い意志を持っていそうだった。 「二木玲一です。…あ、この家の長男で…わざわざ、有難うございます」 妻の女性から差し出された折り菓子を受け取りながら、レイは視界にだけは彼女をずっと入れていた。 1つ1つの仕草を決して逃さぬように…。 やがて三人が自分たちの家へ戻ってからも、レイはずっと少女のことに頭を奪われていた。 店を開けている間は特に彼女のことに時間を費やする。 特に彼女がレイの店を発見し、ずっと通うようになってからはそれが酷くなっていた。 朝も昼も夜も、夢の中でさえも…。 しかし、夢の中の彼女は毎晩違う格好や髪型、人格だけが一緒で見かけが全く違うときもある。 だが、それでも彼女だという事がレイにはわかっていた。 ――一体これはどういう症状だよ。全く…。 自分自身に苦笑しながら、レイは頭をかく。 ――そういえば… とレイは自分の髪を握った。 癖毛でくるくるはねてくれる我侭な髪だった。 ――夢の中の俺は…これを伸ばしていた…。 レイはふとタロットカードに手を伸ばした。 手にとったのは小アルカナのカードの束の方で、簡単に精神統一をして自分の未来を久し振りに感じ取ろうと思った。 レイにはその能力が桁はずれていたから…。 ――落ち着いて。彼女だけを考えながら… もしも自分の未来に彼女と過ごす運命があるのならば、それはどんなに幸せな出来事だろうか? 『あぁ…私は、この時、この運命を知ってしまった…』 誰かの柔らかい声が脳裏に響いた気がした。 レイの身体は不思議な跳躍感に見舞われ、光が視界を覆い、激しい目眩を覚える。 するりと魂は光の中に放り出され、レイは一度意識を失う。 気づけばそこは見知らぬ世界。 魂は共鳴し、もう一度君に出会うときまで…。 握り締めていたのはタロットカード。 ただ、それだけ。 『もしも苦しい事があるなら、哀しい事があるのなら、私の元へ…。いつまでも君の為に道は開いているから…』 |
頭が混乱してきました(何) 二木玲一(ふたき・れいいち)というのがレイ様の本名らしいです(ぇ) しかも、なんか最初いた場所現実世界みたいじゃないですか?! うわー。なんだか、やっちゃった感が激しくします(何) 物語がややっこしくなってきますね!(笑) 如月、どう処理する気でしょうか?! …お暇な方は、どうぞこの愚行にもう少しつきやって下さいませv(吐血) |
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