ライの秘話

―――死にたい、と願うのはそんなに不自然なことなんだろうか?
俺はただ、この身体中にこびり付き落ちない血と肉片に嫌気が差しただけなんだ。
そして、深い悲しみに孤独という闇に…俺はそのまま引き摺られてしまうと思ったから。
何も覚えていない、何も考えることのない…真っ白な死へと浄化したかっただけなのに…。

…どうしてお前は俺を見殺しにしてくれなかったんだろう。


「ライ〜?大丈夫なのだ?」
キラが心配そうにライの顔を眺めた。
大きなくりくりの瞳がライの心を現実へと引き戻す。
「大丈夫。…いつもの夢、見てただけ」
「…いつもの夢っていうと…」
キラが少し物寂しそうに下に俯く。
いつも見る、白昼夢。
真夜中にも起こる悪夢。時間を気にせず、やつらは何度もライを堕としいれようとする。
母親を殺した実の父親をこの手にかける感触。
幾人もの男たちの命を奪う時の快感に似た感情。

―――そうだ、俺は…人殺し、だ。

「あ、そういえば、ルイは元気そうだった!!」
キラが突如大声で笑った。
場を和ませようとしていたのかもしれない。
ライはふっと表情を和らげて、キラの頭を軽くぽんぽんと叩いた。
「そうか…。サンキュ」
「…うん?礼を言われることじゃないのだ」
キラはきょとんとした表情で大きく首を傾げる。彼は本気でそう思っている。
ライはそんなキラが好きだった。側にいて安心できた。
彼が誰かに命を救われて、街の小さな病院に届けられた時、同じように隣のベッドでぼうっとしていた少年、それがキラだった。
彼は見た目よりかもずっと幼い性質だったが、精神的な分ではライよりかもずっと大人だと思う。
それは彼の過去にもずっと深い悲しみが隠されているからだとライはしっていたが、あまり口には出さなかった。
それをキラは望んでいないからだ。
そしてその悲しみと痛みは自分も持ち合わせている。
それが可笑しな具合に二人の絶妙な息の合い方をつくりだしたのかもしれない。
「…ライ、ルイには会いに行かないのだ?」
「…ん、その内…行く」
―――…かな、たぶん。
苦笑しながら、ライは溜息をはく。
実の弟である、ルイという存在にはほとほと手を焼いている。
性格が全く違うのだ。考え方も異なっていて、彼の扱い方がライには上手く判らなかった。
「…ルイは寂しがってるよ」
「…そうか?」
キラの言葉にひくっと眉を寄せながら、ライは言葉を吐いた。
「…うん。オイラ、知ってる」
「…ふーん」
キラの言葉はいつも説明的ではなかったが、感覚的に理解できた。彼がそういうならそうなのかもしれない。
「…でも、やっぱ…まだ、後な」
ライは少し苦笑しながらそう言った。


「あ」
もう一度間を空けて、キラが口をあけた。
「…何?」
「ライがずっと探したがっていた女の人だけど、…オイラ、もしかしたら判ったかも…しんない、のだ」
「なっ!?誰だ!!」
「うわっ、そんな詰め寄んなくても…っ!…えっと、あと、も、もしかしたら、違うかも…だし」
「…お前の勘は結構当たるだろ?…間違っててもいいよ。言え」
「う…。お、怒んないのだ?」
「あぁ?なんでだよ」
ライは肩眉を寄せてキラの顔をまじまじと見つめる。
「…だって、この間…ライがおもいっきり殴られてたし…。アレから、ちょっと様子変だし…」
「あ?」
ライはその瞬間に顔から火が出るくらいに熱くなるのを感じた。
「う、うるせぇっ!馬鹿!!…なんだよ、…あ?…お前が言いたいのって…?」
キラはそんなライを困ったように見上げながらこくんと大きく首を縦にふった。
「あの人、…あの女の子の後姿、オイラ、どこかでみたなぁって思ったのだ。…どこで、って考えたら。あの病院の窓で」
「…窓?」
「ライが運ばれてきて、良くなるまでの数週間。あの人、何度か様子をみにきてた。…たしかに、あの人だった」
「…まじかよ…」
ライは愕然と宿屋の窓から見れる小さな病院の姿を見つめる。
「…あ、でも、オイラの見間違いかもしれないし!ま、間違ってたら…」
「いや、いい。…サンキュ。キラ」
キラが見間違えるはずがないという確信と、ライはぎゅっと自分の胸が熱くなる感覚に答えを貰っていた。
それは必然的な何かだったのかもしれない。
ライはそっと自分の唇に指を触れさせた…。


―――お前が俺を救った理由。俺がお前に感じた必然。
そしてこれからお前に起こる悲劇的な運命…。
全てが誰かが作った物語の序章だとしたら、それは俺とお前との…――――…。

…きっと俺の命はお前を護るために、愛するために在るんだと、そう思ったんだ…。
ライくん秘話――――っ!!(鼻血)
ハァハァ(何)
い、いかがだったでしょうか?!(笑)
ちょっと、長くなってしまったような気がしないでもないというか、実際長いと思いますが!(爆笑)
色々ゲーム中にも出したネタと絡ませ絡ませ練りこんで(ぇ)こんな物語にしちゃいました☆
楽しんでいただければ幸いですv
こう思い出して(笑)
思い出せない方はもう一度レッツ☆プレイ♪…ライくんのためだけに!!(マテヤ)






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